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みずがきの森から

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 山梨県北杜市須玉町   田舎暮らしのブログ

100万個の太陽・・・

11日の夜、しし座のペア銀河を撮影している間、天文仲間のいる駐車場で星空を見上げていた。それぞれに機材をセットし赤いパイロットランプが点滅していた。ボーグの90ミリ屈折で撮影していたKさんに、「何を撮ってますか?」と聞いてみると球状星団M3を撮影中とのこと。
あの辺かあのあたりか?などと星座を辿っていると私の好きなかんむり座が高くなっている。このそばに北天一大きな球状星団M13がある。「それ行ってみるか」と、再びビジターセンターの二階テラスに上がった。時刻は23時を回っていたが、まだ風は強く気温も氷点下に下がってきた。いつものように台の上にのぼりM13をファインダーで捜した。大きいばかりではなくこの天体は5.8等と明るいのですぐに視野に捕える事が出来た。カメラの感度を上げ試写すると球状に集まった100万個の太陽が浮かび上がった。風が気になるがリモコンを押してその場を離れた。
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過去に色んな望遠鏡で何度も撮影しているこのM13だが、案外手ごわい対象だ。その明るさと密集度のため星団がつぶれてしまうのだ。そこで今回はあまりやったことの無い多段階露出を試みる事にしていた。ISO1600で180秒、60秒、30秒の各露出をコンポジット後それらを加算平均でまとめ上げた。以前の写真より中心当たりの星が分解できているように感じる。ただ、どこかで間違えたか、拡大するとあらが際立ってしまう。
撮影が終了する時間に様子を見にテラスに出ると星々の輝きはさらに増し、東の山の上には薄らと夏の銀河が現れ始めていた。
銀河を撮影しているのだろうか、公園をザッザッと歩くももんがさんの音。遠くでは鹿が鳴き、私は25100光年先の球状星団を写している。何かとてつもなく大きな感覚を一瞬感じる事が出来た。
M13の撮影を終える頃には更に冷え込み、氷点下2度を下回ってきた。寒い、でも素晴らしい宙。
薄明まではまたまだ時間が有る、眠い目をこすり微光星の中に次なる天体を探していた。
by phyton_info | 2016-04-13 22:56 | 宇宙 | Comments(0)