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みずがきの森から

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 山梨県北杜市須玉町   田舎暮らしのブログ

アンテナ銀河を撮りたくて・・・

なかなか暖かくならず冬の気温が続いている。そんな昨日、いつものようにビジターセンターを終えてシイタケハウスで作業をしていた。菌床をタンクに入れ水に浸水させながら空が暮れていく、ハウスからの一番星シリウスが見え始めた。寒さも増してきて車の中で待機しているとさらにベテルギウスやプロキオンも見え始めた。やべっ・・頭が星モードになっていく。夜には家族の誕生祝をする予定だった。どうしよう・・。
「迷ったらゴー」とか都合よく考え、帰宅して誕生ケーキをなんとふた口ほどでたいらげ、申し訳なさそうな顔を作りながら車に乗り込んでいた。
21時前に着いたみずがき湖の空はそれほど良くはないが、この夜どうしても撮影したい天体があった。
それは以前から天文台や大きな機材で撮影された「アンテナ銀河」だ。カラス座のすぐ西にあるアンテナ銀河は過去に何度も導入しようと試みてきたが、暗いため手動での導入が出来なかった。でも今では
E-ZEUSがある、簡単に導入できると考えていた。
スライディングルームを開け、機材のセットには大した時間も掛からなかった。東に上ったアークトゥールスで同期とピント合わせを行い、導入ボタンを押した。キュイーンと音を立て鏡筒がカラス座へと向かう、導入しましたの表示に特に眼視確認も試写もせず入っているものと信じ、オートガイドの手順に入った。
時々雲が横切る不安定な晴れなのだが、何とか撮影できそうだと心躍らせていた。PC上にPHDのウインドーを開き、手順は進むのだが、この辺からなんだか怪しげな空気が・・・。なんとPHDの画面が固まってしまい次に進めない。QHY5の星像も映らない。??。
原因がわからず解明しようと外で2時間余り苦闘していた。近くに置いた温度計は氷点下4.7度をさしていた。
困り果てたとき思い出したのが、愛好会の会員さんが言っていた、「トラブルに見舞われたときに最悪でもノータッチガイドで撮影できればいい」の言葉を思い出した。
すぐに決断し、撮影方法を切り替えた。ISO2000で3分行ければいいと思いリモコンを押した。
b0100253_2182514.jpg
綺麗ではないが生まれて初めて撮影したアンテナ銀河だ。この夜使ったカメラはEOS7D、大きく撮りたかったからだ、かなりのショットを雲に邪魔されながらも、12コマコンポジットで来た。疲れていたためダークフラットとも撮らず、あとでトリミングすればいいと割り切った。
衝突銀河から伸びる日本のアンテナは思いのほか長いことが分かった。F1500㎜で3分のノータッチで行けたのは、事前に行ったポールマスターでの極軸合わせの甲斐だ、しかも大気差補正もしていたのでぴったし合っていたのだ。
24時頃に終了しようと外に出ると空はすべて曇っていた。ガイディングにふに落ちないトラブルが発生したが、何とか撮影に成功できた。次回にはたっぷりの露出をかけ淡いアンテナを浮かび上がらせたい。
・・・晴れたと言って撮影に出かけてもいつも上手くいくわけではない天体撮影、星空環境に住んでいること、愛好会メンバーや星仲間に囲まれ知恵やアイディアを受けるなかでその成功確率は年々上がっているように感じ嬉しくなった。
by phyton_info | 2017-03-25 21:20 | 宇宙 | Comments(0)