長い間、良い晴れは訪れず、観測所も閉めた切り。
冬にならないと晴れないのかなーと、気長に待つことにしていたけど、星が見えないストレスは日ごとに増し、少しでも晴れたら撮影でなくとも星を見るために外に出てみ
ようと何晩もそうしてみたけど、それでも一向に星空は見られなかった。
そんな毎日に、スマホの天気予報を見ていたら二つの台風が来ていて、太平洋側のやつが北上すれば星空になりそうな、そんな期待が持てる雲行きになってきて。
愛好会のYさんとも連絡しあい、何と10月1日夜が晴れそうだよと・・・、小さな子供のようにそれを指折り数え、1日はまだかまだかと。
そして当日がやってきた、早めに用事をすべてこなし、午後は夜のために体力を温存しようとぼーっとして過ごしていた、ぼーっとしている私だけど、実際にぼーっとして
待つのは珍しいこと。
そして、晴れの天気のまま夕方に、Yさん到着でお出迎えに行き、すぐに次の方が到着・・、なんとそのお方はPixInsihgt解説で超有名なユーチューバー天文家の方、レジ
ェンド登場に私舞い上がり、ご一緒に写真を撮ってもらった。
そして他にもこの夜を逃してなるものか・・という天文家さんが3組ほど到着で、久しぶりの賑やかなみずがき湖となっていた。
私もよるにかける・・ではなくこの夜にかけていたため、機材は昼間のうちに展開させて、3台体制のゴージャスな夜を迎えていた。
19時、もう暗い、30センチから取り掛かる、撮影候補はいくつか考えていたけど、昨年から取り掛かっているArp273 宇宙パラ銀河と呼ばれる、3億光年かなたの小銀河
を導入にかかったのだけど、いつもの星図ソフト上から仮想天体として作っていたマークが消えていて、慌てて座標を調べ始めるのだけど、なかなか見つからず、1時間も過ぎてしまった。
古いやり方でアラインをし、同期した恒星を間違えたりで、Arp273がなかなか入らない、ブランクもだけど、星空の下に来ると慌ててしまいこんな風になるんだよ。
それでも20時半ごろ撮影開始ボタンを押した。
私の使う撮影ソフトはASIstudioで、小銀河でも2秒のビューで存在が見える、そうなるとそのかすかな写りから最終処理すればあんな感じになるだろうと想像が働く、そ
ういう意味では2秒で見えるのは嬉しいこと。
少し前に使ってみたステラショットもいいなーと思うけど、そんなことができるようになるならば、大いに使いたいし紹介もしたい。
そしてそして、本撮影はゲイン300 300秒露出を朝までイクゾーと走り出したのさ。
300秒露出のArp273をスマホでシャカッ。
拡大しているよ、実際のサイズ感はAPS-Cでもかなり小さい、それでも構造がよく見えている。
「宇宙バラ」として有名と思うけど、私には「宇宙キノコ」に見えてしまう。そう我が家のシイタケ君が目を出し始めて、もう少しでビジターセンターに、道の駅に並ぶの
だ、だから余計にキノコに見えてしまう。
似ていないか?
うちのマークに採用しようか。
このArp273を二年追いかけているのだけど、昨年は凡ミスから星が星形になったり、シーイングに邪魔されて細部がさえない画像とか・・、私の中では道半ば、それで今
年のこの秋に完成させたいと願い、またまた撮影しているのだ。
一夜だけでは私のキツイ処理に耐えられるか分からないけど、とりあえず5時間は露光できた。
それでそれで、処理したいんだけど、処理用のPCが入院中、しばらくは何もできないのだ、戻ってきたらキック ゴリゴリにしてあげるよ、見られたもんじゃない。
寝不足の頭と体で、しかし昨夜のキレキレの星空を体に浴びたから、身も心も星で消毒されて、今夜はよく眠れそう。
しし座まで見られて得した気分。