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みずがきの森から

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 山梨県北杜市須玉町   田舎暮らしのブログ

地を這ってでも・・・

この一週間はいつにもまして忙しく、一つ間違えると色んなことが壊れてしまうほど神経も体力もすり減らし仕事に向かっていた。そんな7日の事、夕方暗くなるとともにビジターセンターを閉館し、自販機でコーヒーを買いに外に出ると・・何という事でしょう・・無情にも?星空が広がっている、西には土星やアンタレスが輝き、少しすると銀河まで見えてきた。
この時いわゆるへろへろな状態ながら反射的に天体写真の4文字熟語が頭に浮かんでしまった。頭の中でフラッシュのように赤道義の事、重い鏡筒の事、寒さの事などを思い浮かべ、家族が大丈夫?なんて心配する中、地を這ってでも撮影に臨むことにした。もちろん翌日にはまたハードな仕事を控えているが月が出てくる夜半まではやろうと決めた。
皆が帰り電気音しか聞こえないビジターセンターに一人残りカメラ、PC、ジャンパーを羽織り二階のテラスに出た。
「やはり晴れている」ただ台風の影響か時折強い風が吹き、気温も10度まで下がってきた。
風になびく赤道義のシートを外し、鏡筒バンドを開く、・・ここからが難関。ドアを全開にし、30センチ、30キロの鏡筒を載せなければならない。
床に立ててある鏡筒の元で何度か手を動かしシミュレーションをした。そして本番、「よっこら」と持ち上げ、そのまま外に向かい歩く、接眼部をぶつけないよう慎重に進む。赤道義の近くで90度周りそのままバンドの上までリフティングだ。
天体撮影はスポーツだと実感できた。
ガイド鏡も載せ、サブファインダーも載せたすべてのモーターと電源を付け、本番へと・・。
しかし私は分かっていた、極軸が合っていないことを。
ピントを合わせ試写する・・3分追尾しビューを見るとやはり流れている。あちゃー。またあれをやらねばと。
この後3時間も北極星辺りをさ迷い極軸を追い込むのだが、へろへろの私には限界があり妥協を余儀なくされた。
極軸も合わないのに、強風まで吹き始めた。「地を這ってでも」の言葉を心に刻みながら望遠鏡で捕えたのがバブル星雲だ。
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20コマ以上撮影したもののガイド流れと強風流れ、それに祈りも足りなかった。かろうじて使えた5コマをスタックした。そのあとSTI7の使い方も忘れている中で仕上げた。
以前から30センチで撮ってみたかった対象でようやく実現した。バブルを撮り終え、更に極軸補正をし次の対象へと頭では考えたものの体が動かなかった。
再び30センチの鏡筒を持ち上げ室内へと持ち込んだ。

翌日、少し青ざめた顔の私が地元神社の秋祭り式典に座っていた。地を這ってでも・・・。
by phyton_info | 2015-10-10 21:27 | 宇宙 | Comments(0)